【シン・エヴァ考察】One Last Kissはマリの歌(ネタバレ含む)

考察

先日シン・エヴァ見て来ました。
しっかりと事前にネタバレを見てから行ったので、ラスト自体に驚きはありませんでした。
しかし、あれでマリエンドは描写不足では???
(新旧含めてカヲルくんもシンジを好きになる説得力のある描写は存在しないのでエヴァはそういうものかもしれません)
色々な考察サイトを見て回りましたが、私が読みたい考察が存在しないことに気がついたので自分で書くことにしました。

取り敢えず、この記事では主題歌の「One Last Kiss」をマリの歌と仮定して考察していきます。

理由

まず「One Last Kiss」を何故マリの歌と仮定する理由ですが、

映画見てそう感じた

からです。

まあ、人生感じたものが全てですから。

前提

宇多田ヒカルは台本を読んだ上で歌詞を書いています。
twitterでその旨を呟いている事が確認できます。


ということは歌詞は作品とある程度リンクしていると考えられます。
誰かの視点で書いたというよりも、作品の流れのというか作品を象徴するイメージの可能性が高いですが、まあそんなことはどうでもいいことです。なぜなら私はマリの歌だと感じたので:D

歌詞の解釈/考察

実際に歌詞を見ながらマリ視点で解釈を進めていきます。

歌詞その1

初めてのルーブルは なんてことはなかったわ
私だけのモナリザ もうとっくに出会ってたから
初めてあなたを見た あの日動き出した歯車
止められない喪失の予感

出典: One Last Kiss/作曲:宇多田ヒカル 作詞︰宇多田ヒカル

初めてのルーブル=パリ、シン・エヴァはパリでの作戦から始まります。
初っ端からシン・エヴァの内容と歌詞がリンクしています。
パリ作戦に参加している主要人物はマリです。
(リツコ、マヤとかもいるけど登場人物としての格が低い)
マリ視点の歌詞であるという根拠を補強したところで内容に移ります。

ネットで調べると、『モナリザ』は「私の貴婦人」という意味らしいですね。
『なかったわ』という女性口調で「私の貴婦人」にすでに出会っていた。つまり、百合ですね。
『出会っていたから』ということで過去に出会っている人物ですが、過去ってどのレベルですかねぇ。なんとなく本編開始前っぽく感じます。
私は読んでないですが、貞本エヴァ(エヴァのコミカライズ)でもマリという人物が登場してて、
冬月研究室に所属しており、碇ユイに好意を抱いているらしいです。
貞本エヴァとシン・エヴァでは設定が異なる箇所が多いので、マリがユイを好きという設定が共通のものとは限りません。(劇中描写から冬月研究室に所属しているのは共通設定)
しかし、共通であれば

  • マリがユイに出会い、好意を抱いた(ユイ=モナリザ)
  • ユイとゲンドウを見て自分のものにならない=「喪失の予感」を覚えた

って感じですかね。

しかし、マリからユイへの好意は新劇場版の作中描写としてはありません。
(そもそもマリの描写不足で人物像を決定できないレベル)
『モナリザ』についてネットで調べると男性説があるらしいですね。
こっちの線で考えて見ると、上で書いた内容のユイとゲンドウの配置を変えた解釈ができます。

  • マリがゲンドウに出会い、好意を抱いた(ゲンドウ=モナリザ)
  • ゲンドウとユイを見て自分のものにならない=「喪失の予感」を覚えた

シン・エヴァにはゲンドウの回想上に、マリがゲンドウにちょっかいを掛けている場面があります。
作中描写に誠実であるならこちらの考察に軍配が上がりますが、作中のマリの行動とそぐわない気がしますね。

他の解釈としては『モナリザ』=「シンジ」です。
碇ユイがシンジを抱いている写真がQあたりで登場しますね。
この写真にはマリっぽい人物が写っています。まあ、マリでしょう。
(詳しく知りたい人は他の人の考察を読んでね)
つまり、マリは本編前にシンジに出会っていた=私だけのモナリザに出会っていた、ということです。
この場合の『喪失の予感』は予感ではなく、シン・エヴァでのファイナルインパクトを止める結果として、シンジが消える可能性があることを指していると考えることができます。
マリは人類補完計画を阻止するために行動しているのは作中描写からわかりますし、ゲンドウに立ち向かうシンジに「必ず迎えに行く」と宣言しています。迎えに行かなければ、シンジが消えることを知っていたのでしょう。

マリの関係で歌詞に当てはまるのは上記三人くらいでしょう。
あと「喪失の予感」ってのは、なにか理由があってのものではなく、漠然とした不安のことを指していると解釈されている人もいるようです。
幸せすぎてこのあと不幸な事が起きるのでは?という俗にいう「幸せすぎて怖い」ってやつなのでしょう。
しかし、これは相手との関係を手に入れたあとに覚える感情では?=関係を手に入れていた?
「幸せすぎて怖い」は私には理解できない感情なので、置いといて次に進みます。

歌詞その2

もういっぱいあるけれど
もう一つ増やしましょう
Can you give me one last kiss?
忘れたくないこと, oh…
忘れたくないこと, oh…
I love you more than you’ll ever know

出典: One Last Kiss/作曲:宇多田ヒカル 作詞︰宇多田ヒカル

さてストーリーとリンクさせた解釈/考察ができない歌詞が出てきました。
取り敢えず、英語をGoogle翻訳に掛けます。

  • 『Can you give me one last kiss?』=最後のキスをお願いできますか?
  • 『I love you more than you’ll ever know』=私はあなたがこれまでに知っている以上にあなたを愛しています

まあ、これじゃない感ありますが、意味は拾えるので気にしません。
ざっくりいうと
「忘れたくないことはたくさんあるけど、キスしてもう一個増やそ!私あなたが思ってるよりあなたが好きなの!」
てな感じですかね。
作中誰もキスなんてしないので、ストーリーと絡めた解釈ができないですねぇ。
キスを比喩表現とするしかありません。

『モナリザ』=ユイとした場合、
本編に描写がないのでなんとも言えませんが、それ故になんとでもなるから意味が通ります。
少なくとも冬月研究室での想い出=忘れたくないこともいっぱいあるでしょう。

『モナリザ』=ゲンドウとした場合、
マリがゲンドウのメガネを取ったりしてからかっていた描写はあるので、キス=2人のじゃれ合いと解釈します。
つまり、最後にもう1回じゃれあおうってことですね。じゃれ合うってのは拡大解釈して、ヴィレVSネルフという立場を変えた争いのことだとすると意味が通ります。
ユイ同様、冬月研究室での想い出=忘れたくないこともあるでしょう。

『モナリザ』=シンジとした場合、
さて想い出がいっぱいありません。
劇中描写としては、ユイがシンジを抱いている写真のシーン、屋上でぶつかったシーン、破でウジウジしているシンジ、Qでやらかしているシンジ、シンでの自己紹介等です。
でも想い出って数じゃなくて印象の強さですからね。胸がいっぱいなら、想い出いっぱい、忘れたくないこといっぱいです(やけくそ)。
ここではキス=想い出と解釈します。
マリがシン・エヴァで互いに印象強い想い出を増やしたの相手はシンジしかいません。
「胸の大きいいい女」「絶対に迎えに行く」とかがそれですね。

いま思ったけどモナリザ=アスカで考えてもよかったですかねぇ。
まあシン・エヴァ冒頭でシンジとアスカが行方不明の状況で「どこにいても必ず迎えに行くよわんこ君」っているから歌詞の内容的にアスカはないんですよね。
だったら「どこにいても必ず迎えに行くよ姫」じゃねってなるから。

歌詞その3

「写真は苦手なんだ」
でもそんなものはいらないわ
あなたが焼きついたまま
私の心のプロジェクター

出典: One Last Kiss/作曲:宇多田ヒカル 作詞︰宇多田ヒカル

劇中描写とリンクする歌詞ですね。

『「写真は苦手なんだ」』これは第三者の台詞です。
歌詞の内容から写真に取られるのが苦手な人の台詞です。
劇中でも何人か写真が苦手そうな人がいますね。
ぱっと上がるのは、ゲンドウ、アスカ、シンジです。
ここまでモナリザ=ユイの解釈をしてきましたが、ここではユイはないですね。ユイの写真は劇中に出てくるし(シンジを抱いてるやつ)、ゲンドウも処分したって言ってるから普通に写真取る人だったんでしょうな。

ゲンドウは決意の表れ的なことで処分したのでしょう。知りませんが。
処分したのはユイの写真で自分の写真ではなさそうです。
ゲンドウの写真撮りたい人なんかいないので、本人が写真取られるのが苦手かどうかわかりません。
劇中描写からは考察できないので、ゲンドウの台詞とは決定できません。

アスカはケンケンにビデオカメラ向けられたときに「やめてよ」的なこといいます。
好きな人にカメラ向けられて照れているだけのような気もしますし、成長しない=人間ではなくなった自分を取られるのが嫌なようにも見えます。
しかし、ビデオカメラは写真ではありません。個人的には「カメラは苦手なんだ」でも語感は悪くありません。歌詞的に「写真」の方がいい理由があったんですかね?

シンジは加持リョウジJrと写真を撮っています。
堂々と写るリョウジJrとは違い、シンジくんは照れていて得意そうじゃない=苦手そうな表情です。
なんでかは知りません。

さて、「私の心のプロジェクターにはあなたが焼き付いている」そうです。
マリ視点で「あなた」に当てはまりそうなのは今までの流れから、ユイ、ゲンドウ、シンジです。
『「写真は苦手なんだ」』という台詞を言う可能性が高い人物は、シンジ>アスカ>ゲンドウです。

歌詞その4

寂しくないふりしてた
まあ、そんなのお互い様か
誰かを求めることは
即ち傷つくことだった

出典: One Last Kiss/作曲:宇多田ヒカル 作詞︰宇多田ヒカル

正直、マリ視点で解釈していく限界を感じてきています。
しかし、頑張って無理やり続けていきます。
劇中描写から、マリは寂しそうな顔を見せません=『寂しくないふりしてた』は成り立ちます。
『まあ、そんなのお互い様か』というので相手もそうなのでしょう。
寂しくないふりしているのは、アスカ、ゲンドウ、シンジあたりでしょう。ユイは寂しくさせる側の人間ですね。

『誰かを求めることは即ち傷つくことだった』
マリさんは劇中描写から誰かを求めて傷ついているようにはみえませんねぇ。
破の戦闘シーンくらいですかね。他の人を巻き込まないように一人で第10の使徒に挑むマリは『寂しくないふりしてた』に通じます。しかし、第10の使徒には歯が立ちません。ここで『誰かを求め』ます。そいてレイが登場して一人特攻します。レイだけ死んで『傷つ』きます。
いやこの解釈は駄目だ、ないな。
「誰かを求めると傷つくから寂しくないふりしてた」と解釈して、劇中描写ではそう見えないってことかな。
で同じような相手は誰かですね。

ゲンドウは寂しくないふりしてますが、ユイを求め続けてます。歌詞の文脈的には誰かを求めることをやめている人です。ゲンドウは違います。
アスカは『寂しくないふりして』ます。しかし、誰かを求めて傷ついたのか?と言われると微妙ですね。シンジを求めて傷ついたくらいではないでしょうか?
ここにきてシン・エヴァの記憶が薄れてきて、シンジをここでうまく当てはめることが出来きません。いや、キャラクターの造形として、ゲンドウ≒シンジであり、アスカ≒シンジだったはずなので、シンジもここで当てはめることができるし、シンジは完全に他人を求めて傷ついてます。
あーこれも違うな。
「誰かを求めることをやめている人」ってのが間違いで劇中にそんな人物はいないです。

うーん、この歌詞は作中の誰でも当てはまる部分なんですね。
無駄に文章書いちまった。敢えていうと、マリ自体が当てはまりにくそうなくらいですが、マリ視点は前提なので前提が覆りそうな要素は無視します。

歌詞その5

もう分かっているよ
この世の終わりでも
年をとっても
忘れられない人

出典: One Last Kiss/作曲:宇多田ヒカル 作詞︰宇多田ヒカル

疲れたのと繰り返しの歌詞が多いので省いて上記部分に飛ばします。

この世の終わりは作中とリンクさせればファイナルインパクトです。
『年をとっても』という歌詞は「年をとったと仮定しても」「年を実際にとったけど」という2通りの解釈が出来ます。マリは実際に年をとっているので後者ですね。
また、年をとっても忘れられない人ってことは、大分昔に出会っている人間です。
『もう分かっているよ』この世の終わりが来て、年取って、の「もう」です。そこまで来ないと『忘れられない人』が確定されないのです。びっくり。なんだこいつ、割と自分の感情に無自覚だな。

あー違うのか。忘れられない人は『もう分かっているよ』じゃなくて他の事象についてやっとわかったよ、なのかな?
いや、ないこの歌詞の流れでそれはないだろ。ありえない。

ここに来てびっくり無自覚人間だとわかりましたが、では誰が『忘れられない人』なのか?
最初に戻り、ユイ、ゲンドウ、シンジが有力候補です。
アスカも可能性はあります。式波、綾波と波が付いてるのは真希波にあやかったかもしれませんので、クローン技術者=だいぶ昔に出会っているとかかもしれませんね。でもないわ。理由はそう感じなかったから。

ユイは忘れてません。最後になんか「人間は自分の力で立ててるよユイさん」的な台詞行ってましたし。ただ、ここに来て初めて「ユイさん忘れられねぇわ!」ってなるのか?無自覚びっくり人間はなるのか???

ゲンドウはどうでしょうね?マリが最後にゲンドウを意識したのはテレポートをビュンビュンしていたとこですかね。あれみて「ゲンドウくんのこと忘れられねぇわ!」とはならんでしょ。

シンジは初対面が子供の頃だしだいぶ昔に会っています。条件はそこそこ満たしている風ですが、歌詞的には本来忘れてしまう相手を、忘れたくないって言ってるわけだから、えー?シンジもないのか?

整理します。
マリ視点で、昔会った人間って冬月研究室関係ですからね。そして冬月はない、自然と3択(ユイ、ゲンドウ、シンジ)になるべきなんです。
ファイナルインパクト付近の描写からゲンドウはないです。
ここではユイもしくはシンジとなるべき、感情的遷移ではユイっぽいけど(描写不足を脳内補完している影響か?)、劇中描写ではエヴァをオーバーラップして助けに行く相手=シンジしかいない。
やっかいなのがユイとシンジの親子関係です。
助けに行くのはユイの息子なのか、シンジなのか。
シンジを通してユイを見ていれば『忘れられない人』=ユイ、そこを切り離しても見ることができていれば『忘れられない人』=シンジ

歌詞その6

吹いていった風の後を
追いかけた 眩しい午後

出典: One Last Kiss/作曲:宇多田ヒカル 作詞︰宇多田ヒカル

また歌詞飛ばして上の部分に行きます。

はい、ラストシーンですね。
私は『風の後を追いかけた』というイメージはシンジの後ろを走るマリとオーバーラップします。
『私』=マリなのです。つまりマリ視点の歌詞という仮定の補強です。

ああ多分『忘れられない人』=『風』なんですね。
つまり、『忘れられない人』と最後に一緒にいないのです。
しかし、風という形で存在を匂わせている=シンジを通して存在を感じられる相手=ユイ。

違う、『忘れられない人』=『風』であればシンジだ。
しかし、『風』ってことは一緒にいられない人。

結論

マリ視点の歌詞として解釈してするなら『忘れられない人』は

  1. ユイ
  2. シンジ
  3. ユイ&シンジ

の三通り考えられますね。
歌詞の内容を追っていくと「1.ユイ」については『写真』の下りが通らないので破綻します。
「2.シンジ」については『モナリザ』が男性説あるとはいえ強引、また幼少期のシンジを忘れられない人と認識しているヤバさがあり、蓋然性が低いです。
「3.ユイ&シンジ」が1番スムーズですね。ユイという忘れられない人がいて、シンジと会って忘れられない人が増えていくと。考察もその場で意味が強く通る方を選べば良いですしね。
なので、これにより「歌詞その6」の矛盾を解消出来ます。「一緒にいる人であり、一緒にいられない人」の後を走っているのです。

ちなみに、ラストシーン手前にアスカ、レイ、カヲルがいるのでこの辺を『忘れられない人』=『風』と歌われると違和感があります。

本来はマリ視点からシンジを歌った歌詞という着地点を目指していましたが、ちょっと難しかったですね。正直貞本エヴァに引きづられた感があります。あれがなければ「2.シンジ」ですね。いや無理か。恋愛感情抜きでも『忘れられない人』は成立するか?いやしないわ。
貞本エヴァの設定がなければ、kiss、loveこのあたりの歌詞が理由で「2.シンジ」になりましたね。

取り敢えず、マリ×シンジの形で歌詞を考察しているサイトが見つからなかったので自分で書きました。
あと読みたいのは、作中描写からマリというキャラクターの人物像を考察する記事です。
もう少し様子見て、世の中に無かったら、その内書きます。

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